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構造化データって何?AI時代に知っておきたい新しいSEO対策の基本

構造化データって何?AI時代に知っておきたい新しいSEO対策の基本
ホームページを運営する中で、自社のウェブサイトがより多くのユーザーの目に留まるようSEO対策を意識されている方も多いでしょう。しかし、そのSEOの常識が大きく変わりつつあるのをご存知でしょうか。
 
近年、Googleの検索結果にAIが直接回答を生成して表示する新機能「AI Overviews(旧SGE)」が導入され、ユーザーが情報を探す方法が変化しつつあります。これからの時代、自社の情報を適切に広げるためには、こうした変化に対応した新しいSEO対策を知っておくことが大切です。
 
そこで、この記事ではこれからの検索エンジン対策の鍵となる「構造化データ」をキーワードに、AI時代のSEO対策についての基本や、導入のメリットについて解説します。

「最近、自社のSEO対策の効果が実感できない」という方や「AI時代の新しいSEO対策を知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください!

構造化データとは?

そもそも「構造化データ」とは何なのでしょうか?
 
構造化データとは、一言でいえばWebページに書かれている情報を、検索エンジン(AI)に正しく伝えるための記述のことです。
 
例えば、会社のウェブサイトに「株式会社ズコーデザイン 京都府京都市中京区…」と書かれていた場合、私たちは

「会社名は『ズコーデザイン』」
「住所は『京都府京都市中京区...』」

と、理解することができます。

しかし、検索エンジンは、この文字列をただの記号としてしか認識しておらず、言葉の意味を理解しているわけではありません。
 
そこで、重要になるのがデータの構造化です。
HTMLコードに「この部分は“会社名”です」「この部分は“住所”です」と記述することで、AIはサイトに書かれた情報の意味を読み取れるようになります。

構造化データの書き方は

・Microdata
・RDFa Lite
・JSON-LD

など、いくつかの記述法があります。
いずれも、通常の文章を検索エンジン用に翻訳するような役割を果たし、検索エンジンがウェブサイトの内容を正しく理解・評価するために重要な要素なのです。

構造化データがSEOにもたらす3つのメリット

構造化データをウェブサイトに導入すると、具体的にどのような効果があるのでしょうか。
ここでは、構造化データがウェブサイトにもたらす主なメリットを3つご紹介します。

メリット1:検索順位の向上が期待できる

構造化データによってサイトの情報が正しく伝わると、Googleをはじめとする検索エンジンがサイトの内容を正確に読み取れるようになります。

これによって「このサイトは、ユーザーにとって有益な情報が整理されて掲載されている」と検索エンジンに評価され、その結果検索順位の向上や関連キーワードでの表示機会が増えるなど、サイト全体のSEO評価を高めることにつながります。

メリット2:リッチリザルトでユーザーの目を引き、クリック率を高める

もうひとつの大きなメリットは、検索結果での見え方が変わることです。
適切に構造化されているウェブサイトは、検索結果にタイトルや説明文だけでなく追加情報が掲載される場合があります。これを「リッチリザルト」といいます。
 
リッチリザルトは、通常のテキストだけの検索結果よりも目にとまりやすく、クリック率の向上につながりやすくなります。また、情報が詳しく表示されることで、ユーザーからの信頼感や好感度も高まる効果が期待できます。

ただし、正しく構造化データを記述しているからといっても、全てがリッチリザルトで表示されるわけではありませんので、その点は念頭に置いておきましょう。

メリット3:AI検索や音声検索に対応できる

構造化データは、AIやスマートスピーカーが情報を理解するための「共通言語」のような役割も果たします。
 
近年、ユーザーはパソコンでキーワードを打つだけでなく、AIに声で質問したり、音声で情報を探したりする機会が増えています。

そうした新しい検索方法に対して、構造化データで情報が整理されたサイトは、AIが回答を生成する際の引用元として選ばれやすくなります。

AI時代にこそ構造化データが重要な理由とは?

なぜ、今これほど構造化データが注目されているのでしょうか。それは、冒頭で触れたGoogleのAI検索「AI Overviews」に深く関係しています。

AIは「構造化データ」を情報源にする

AI Overviews(旧:SGE)とは、Googleが提供する生成AIによる新しい検索機能で、検索結果の上部にAIが自動でまとめた回答を表示する仕組みです。ユーザーがキーワードを入力すると、AI Overviewsが複数のWebサイトから情報を集めて要約し、回答を生成します。

このとき、AIは「どのサイトから情報を引用するか」を判断しなければなりません。その判断基準の一つとなるのが、構造化データです。情報が整理され、意味が明確にタグ付けされているサイトは、AIにとって非常に「引用しやすい」優良な情報源となります。
 
つまり、構造化データを適切に実装しておくことで、自社サイトの情報がAIの回答のソースとして選ばれる可能性が高まるのです。これによって、検索結果で上位に表示され、ユーザーに自社の情報が届く大きなチャンスとなります。

構造化データの元にある「セマンティックウェブ」という考え方

セマンティックウェブとは、検索エンジンがWeb上の情報を「文字列」ではなく「意味」として理解できるようにする考え方です。

セマンティックウェブは、従来のような入力されたキーワードと一致する文字を探すだけでなく「言葉の意味」や「文脈」「関係性」までを読み取って、より正確に情報をつなげようとします。そうすることで、Web上のデータを“意味付け”して整理し、機械(AI)が人間のように理解できる状態を目指そうと提唱されました。

構造化データは、そのセマンティックウェブを実現するための仕組みのひとつです。検索エンジンがページ内容を正しく理解し、関連性の高い情報をユーザーに届けるための土台となります。
 
近年登場したAI Overviewsも、このセマンティックウェブの流れの上にあります。AIがWeb全体の情報を意味として読み取り、質問に沿って要約・回答を生成できるのは、ページごとに構造化されたデータがあるからこそです。

つまり、構造化データの整備はAI時代の検索で「正しく理解され、引用される」ための前提といえるでしょう。

まずはここから。構造化を検討するべきサイト内のコンテンツ

構造化データをすべてのページに一度に導入するのは大変です。まずは、検索エンジンやAIが特に参照しやすい、次のような主要コンテンツから整えていくのがおすすめです。

① 企業情報
会社の名前・住所・電話番号・ロゴ・SNSリンクなどを、検索エンジンに正しく伝えるための基本情報です。
Googleの検索結果やAIによる要約では、この情報が会社の「顔」として使われることがあるため、まずはここから設定しましょう。
 
② 記事・ブログ情報
記事タイトル、著者名、公開日、更新日、アイキャッチ画像などをマークアップします。
記事の情報を整理することで、検索結果に「投稿日」や「著者名」が正しく表示され、AIが内容を理解しやすくなります。
 
③ 製品情報
ECサイトの場合は、製品名、価格、在庫、レビュー評価などを記述します。
Googleショッピングや検索結果での表示に使われることがあり、商品の信頼性を高める効果があります。ECサイトや商品ページがある場合におすすめです。
 
④ 動画情報
商品紹介やインタビューなどの動画を掲載している場合に設定します。
動画タイトルやサムネイル画像、再生ページURLをマークアップすることで、検索結果で動画が目立ちやすくなります。
 
⑤ パンくずリスト
「トップページ > カテゴリ > 記事」といったサイト内の階層を示すものです。ユーザーにも検索エンジンにも、ページの位置づけを分かりやすく伝えます。

まとめ

この記事では、AI時代の新しいSEO対策として注目される「構造化データ」について、その基本と重要性を解説しました。
 
構造化データは、もはや一部の専門家だけのものではありません。これからのAI検索時代においては、自社サイトの情報を正しく、分かりやすく検索エンジンに伝えるための「必須項目」になりつつあると言えるでしょう。
 
「検索エンジンに内容を正しく伝える工夫」が、これまで以上に重要になる時代。この記事を参考に、これからのウェブサイト運用を見直してみてください。
  • たなか
    たなか
    「構造化データの重要性はわかったけど、どのように実装すれば良いか分からない……」という方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。サイトの改修や、お客様に合わせた構造化データ導入のご提案など、色々な面でのサポートが可能です。ぜひお気軽にお声がけください!
     

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