たなか
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なぜ今も「ホームページ」が必要なのか?SNSとの役割分担とは

最近ではホームページの新規制作のご依頼に際し、「ホームページの役割」についてお話しすることが増えてきました。
 
結論から言うと、現在のホームページは「具体的な情報提供」と「実在証明」の役割が大きくなってきていると感じています。少し前までは「企業イメージを表現するためのもの」としての役割が主でしたが、近年では企業イメージはSNSで発信され、ホームページは会社やサービスに関する具体的な情報を確認するためにアクセスされることが増えてきました。

さらにSNSを使った詐欺被害や、AIを使ったフェイク情報なども氾濫している現代において、「ホームページがどんな役割を担っているか」についてお話しできればと思います。

※この記事は昨年に作成した「ホームページの在り方の変化」に、現在の知見をまじえて加筆・修正した内容となっております。

ホームページへのアクセス経路の変化

ユーザーがホームページにアクセスする経路は主に次の3つに分類されます。
 
・Google検索からのアクセス
・SNSからのアクセス
・広告やリンクからのアクセス
 
このうち、「Google検索からのアクセス」における検索理由の変化が、ホームページの役割にも影響を与えています。
 

検索理由の変化とは?

お店やサービスを探す際は「地域名+サービス名」、商品を探す際には「一般名称+用途」といった組み合わせワードでの検索が、以前は主流でした。
 
しかし現在では、SNSやSNS広告を通じてサービスや商品を知り、屋号やサービス名による指名検索や、SNSプロフィール・広告内のリンク・mapアプリからのリンクをクリックして公式サイトにアクセスするケースが増えています。
 
企業のSNS運用や広告配信の普及により、ユーザーに届く情報量は大幅に増加しています。さらに、AIによるレコメンド精度の向上も相まって、「気になった情報を確認するための検索」や「公式サイトでの最終確認」が行われる傾向が強まっているのです。

SNSプロフィール画面の「ホームページ化」

こうした検索行動の変化に加え、SNSのプロフィール画面に企業やサービスの基本情報がしっかりと掲載されるようになったことも、ホームページの役割に影響を与えています。
 
ズコーデザインでもInstagramの運用を提案する際は、メイン画像・説明文・ハイライト・上部固定投稿などを活用し、基本情報が視認できる設計を行います。これはフォロワーの増加や、アクセス後のコンバージョン率向上につながるためです。
 
今後、SNSのプロフィール画面がホームページの代替的な役割をさらに担うようになっていくことが予想されます。

参考事例:Instagramプロフィール事例

bebase様
ストトレ様
京都別蔵様
ドローンスクール埼玉様

上記のように、プロフィール欄に情報が整備され、Instagramから直接メッセージや電話発信が可能であっても、実際の問い合わせはホームページ経由が圧倒的に多いという傾向があります。

広告リンクからのアクセスしたユーザーの行動を解析すると、「コンセプト」などの企業イメージを説明する情報よりも、「会社概要」など具体的な企業情報が掲載されているページの方が、滞在時間が長くなる傾向にあります。
 
つまり、ユーザーはホームページで「実在性」を確認し、信頼できるサービスを提供しているかを確認してからアクションするように変わってきていると考えられます。

今後のホームページに求められること

企業やサービスの実在性や信頼性を確認する「情報の拠点」としての役割

SNSを使った詐欺被害や、AIによるフェイク情報が氾濫する現代において、ユーザーが本当に信頼できる情報源を求める傾向はますます強まっています。
 
その中でホームページは、企業やサービスの実在性や信頼性を確認する「情報の拠点」としての役割がより重要になっています。
 
SNSや広告で興味を持ったユーザーが、最終的な判断材料としてホームページを訪れる流れが一般化している今、ただ見栄えの良いサイトではなく、正確で一貫性のある情報を整理し、すぐに確認できる構造が求められます。
 
これらの変化を踏まえ、ホームページ制作で意識すべきポイントは、以下の3点です。

① 必要な情報がすぐ見られるホームページ

アクセスしたユーザーが探している情報をすぐに発見できる事がホームページの重要な役割です。見栄えの良いPRは、SNS広告経由ですでに閲覧済みの状態でアクセスされていることが多いため、PRに偏った内容が大量に表示されてしまうと、CTA(問い合わせや電話発信ボタン)などの具体的な情報が埋もれてしまうことがあります。

さらに、過度なビジュアル演出がUI(ユーザーの操作性)を阻害しているケースも少なくありません。
 
また、ユーザーが広告で見た画像や情報が公式サイト内で見つからない場合、信頼性の低下や離脱につながるため、情報の動線を整理し、広告とサイトの内容を一致させておくことも重要です。

② 表示速度が早く、パッと見て内容が理解できる

SNS経由でのアクセスは、外出先などのモバイル環境からが多いため、表示速度が遅いサイトは離脱されます。さらに、スクロールしないと何のサイトかわからないような構成ではユーザーの興味を引けません。FV(ファーストビュー)と言われる最初に目に入る情報に訴求力のある画像とコピーを配置し、メニューボタンなどで必要な情報にアクセスできる構造が理想です。

③ 屋号での検索(指名検索)で上位表示されること

SNSで興味を持って「検索したのに見つからない」「ホームページが存在しない」といった状況では、企業やサービスの実在性を疑われるリスクがあります。
そのため、どのようなキーワードで検索されるかを想定し、競合の少ないキーワードで検索上位を狙えるよう、事前にSEO対策を講じておくことが重要です。
 
また、ホームページ公開直後など、検索結果にまだ反映されにくい時期には、Google検索広告を活用した「指名検索広告(ブランド名やサービス名での広告)」を出稿することで、自社サイトが確実に表示されるようにするのも有効です。

これにより、ユーザーが「検索しても見つからない」と感じる状況を避け、機会損失や信頼低下を防ぐことができます。

写真や動画が氾濫する時代において

あらためて整理すると、ホームページは簡素で実用的な設計を目指し、SNSでの写真や動画によるPRが企業や商品のブランディング手段として主流になってきていると感じます。
 
情報を発信する企業やサービス提供者、そしてそれらを支える制作会社としても、各コンテンツのオンライン上での棲み分けを明確にし、それに合わせた導線設計を意識していく必要があると思います。

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